【プロ解説】催眠術の原理とは?科学的根拠も紹介!
- 催眠術って本当にあるの?
- 科学的に解明されているの?
- 催眠術の仕組みや原理を知りたい!
テレビの催眠術を見て、
嘘やヤラセだと思っていませんか?
催眠術は実際に存在しますし、
実は、科学的にも証明されています。
今回は、プロ催眠術師歴10年で
日本最大の催眠術スクールの代表が
「催眠術の仕組みと原理」
について解説します。
この記事をしっかりと読めば、
催眠術の仕組みが分かるようになって、
友達にも説明することができます。
また、催眠術をかけるためにも
仕組みを理解することは大切なので、
ぜひ知っておいてください。
催眠術の原理とは?実は潜在意識の働き
催眠術の仕組みや原理を
理解してもらうためには、
まずは「潜在意識」について
知ってもらう必要があります。
潜在意識と言うのは、
「無意識」と言ったりもしますが、
自分では自覚していない意識のことです。
逆に、自覚できている意識を
「顕在意識」と言います。
(以下、「顕在意識」を省略して「意識」と呼ぶ)
そして、潜在意識は、
僕たちの生活を陰ながら
サポートしてくれています。
例えば、僕たちは一日に
2万~3万回も呼吸をしていますが、
これも潜在意識の働きです。
呼吸をすることを
意識で忘れていても、
潜在意識が肺や筋肉を動かし、
呼吸を続けてくれているのです。
そして、
「意識」と「潜在意識」の関係は、
「氷山の絵」を使って
説明されることが多いです。
実は、海に浮かんでいる氷山の場合、
海面から見えている氷山はほんの一角で、
大部分は海の中に沈んで
見えない状態になっています。
そしてこれは、
「顕在意識」と「潜在意識」の
関係に非常に似ています。
ご覧の通り、
「意識」と「潜在意識」では、
「潜在意識」の方が圧倒的に大きいのです。
脳科学的には、意識は3%~10%で、
潜在意識は90%~97%と言われています。
要するに、潜在意識の方が
意識の10倍以上も強い力を
持っているということです。
そして、催眠術では、
巨大な潜在意識にアプローチをすることで、
様々な不思議な現象を起こしていきます。
例えば、
「椅子から立てない」
という催眠術があります。
体験者は必死に立とうとするのですが、
催眠術にかかると立ち上がることができません。
なぜ、立つことが
できないのかと言えば、
意識では、
「椅子から立ちたい!」
と思っていても、
潜在意識が
「立ちたくない!」と思ってしまえば、
立つことができなくなるからです。
これは、イメージとしては、
「意識」と「潜在意識」が
綱引きをしているようなものです。
潜在意識の方が10倍以上強力なので、
結局は、潜在意識が勝ちます。
つまり、
「椅子から立ち上がれない」
という状態になってしまうのです。
これが、潜在意識の視点から見る
催眠術の原理と仕組みです。
【一口メモ】
潜在意識の発見者である
フロイト博士(心理学の父と呼ばれる)は、
催眠療法の先生でもありました
催眠術に科学的な根拠はあるの?
では、催眠術は、
科学的にはどのような扱いに
なっているのでしょうか?
また、催眠術の研究は
行われているのでしょうか?
実は、昔から催眠術の研究は
熱心に行われています。
今回は、
「心理学」と「脳科学」の両面から
解説をしていきます。
心理学的な催眠術の研究
催眠術の研究で最も有名な教授は、
スタンフォード大学の
アーネスト・ヒルガード教授です。
ヒルガード教授と言えば、
心理学の権威として有名で、
特に、
「ヒルガードの心理学」は名著として
今でも語り継がれています。
そして、ヒルガード教授が
特に熱心だったのが、
催眠術の研究です。
催眠の研究で
様々な功績を残しており、
催眠に関する本も
何冊も執筆されています。
ヒルガード教授の
功績を一つ上げると、
「催眠感受性スケール」
(=催眠術の掛かりやすさのモノサシ)
を1959年-62年に制定して、
催眠術のかかりやすさの基準を
明確化したことが挙げられます。
また、ヒルガード教授の研究に触発されて、
のちにハーバード大学も、
「催眠感受性スケール」を
独自に発表しています。
このように、
スタンフォード大学やハーバード大学が、
催眠術のかかりやすさの尺度を
明確にするために、
大規模な実験を行ってきました。
そして、現在では、
これらの研究を元に、
催眠術の種類を3レベルに分ける方法が定着しています。
また、心理学だけではなく、
脳科学の分野でも
催眠術の研究は進んでいます。
脳科学的な催眠術の研究
催眠中の脳波や
血流の変化(MRIを使用)など、
様々な研究がおこなわれています。
最近の研究結果では、
催眠状態になると、
本当に脳に変化が起きることが
スタンフォード大学医学部のDavid Spiegel氏が
545人の中から57人を選んで行った
大規模実験によって明らかになっています。
また、 Spiegel氏 は、
既に、禁煙治療、痛みやストレスへの対処に
催眠が有用であることが判明していると述べています。
実際に、アメリカでは
「催眠療法」が保険適用されていたりと、
カウンセリングの現場などでも
催眠が活用されています。
このように、催眠術は、
「心理学」や「脳科学」の分野などで、
昔から研究が行われてきています。
つまり、催眠術は
「オカルト」や「超能力」の
ようなものではなく、
科学に基づく
心の誘導技術なのです。
つまり、再現性があるので、
かけ方を学べば誰でも催眠術を
かけることができます。
※催眠術のかけ方を知りたい方は
こちらをご参考ください
⇒【TV出演のプロが暴露】簡単な催眠術のかけ方を初心者向けに公開!
催眠術をかけるためには、
「原理」や「仕組み」を知っておくことも
すごく大切です。
催眠術を覚えたい方も
今回の記事を参考にして、
知り合いに説明できるように
しておいてくださいね。
まとめ
- 催眠術の原理と仕組みには潜在意識が関わっている
- 顕在意識よりも強力な潜在意識に働きかけることで
不思議な現象を引き起こしている - 1950年代から心理学では催眠の大規模実験が行われている
- 脳科学の分野でも催眠中の脳を調べる研究が盛んに行われている
「催眠術」について
もっと詳しく知りたい方は
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